置き去り(後編)

急ぎ仕事中の夫にTEL。
「おたくのマダム、ドライバーに置き去りにされてしまいました。あと10分ほどで
ヨガが始まりますが、終わったあとはオートかリキシャーで帰ってもいいかしらん?」
夫「一度Taxi会社にTELしてみなさい。心配なら会社に待機中のドライバーをそちらに行かせる」
とのことだったので、Taxi会社へTELしてみました。
が、予想通りというか案の定というか、TELに応答無し。
夫の会社から、自宅近くのヨガ教室までは1時間以上の道のり。
ヨガ教室から自宅までは15分程度の道のり。
おまけに会社に待機中のドライバーも、臨時ドライバーでヨガ教室の場所を知らない。
数分の間にアレコレ考えた結果、再度夫にTEL
「Taxi会社はTELつながりません。が、昼間で道もわかるので帰りはオートかリキシャを使います。
12時前には家に着けるはずなので、それを過ぎても私から連絡がない場合は
誘拐された可能性があるので急ぎ捜索をしてください。」
と言い残しヨガへ。
1.5Hのヨガを終え、いよいよ帰宅の途に。
顔見知りの日本人マダムがいたら、一緒に同乗させてもらえるよう頼むつもりだったのですが
こんなときに限ってお休み。
教室から出て道路を見渡すと、いつもは気にしていませんでしたがリキシャもオートも客待ち中。
意を決して、オートのドライバーに合図を送るとブイーーン♪と寄ってきた。
「Sector** アパート名」を告げるとヒンディー語で「#$%^&#$%」
何言ってるかさっぱりワカラン。こりゃアカン。と諦めサイクルリキシャに移動。
サイクルリキシャのドライバーもヒンディー語のみ対応。
ぜーんぜん交渉にならず、乗車することもできないか!?と思っていたら
最初のオートのドライバーが追いかけてきて「sitting!sitting!」と座席を叩いている。
どうやら乗ってもよい気配。乗る前に値段も確認。
最初はヒンディー語で言われたので、数字も??だったのですが、身振り手振りでなんとか
判明。なんせ初オートの一人デビュー。相場が不明ですが、ちょっとだけ交渉。
でも、早く無事に家に帰らせてくれ。と思い少しの値引きだけ認めさせて乗車。
うおぉぉぉぉぉオー!初オート。風切るねぇ。追い越す車の風圧を感じるねぇ。
道の段差の衝撃もダイレクトに伝わるねぇ。クラクションや風の音、インドのにおいも感じ、
うひょひょひょと思いつつドライバーのオッチャンの背中を凝視。
通い慣れた道なので、ちょっとでも道がそれたらオートから飛び降りてやるぐらいの
覚悟で乗っていましたが、いつもと同じ道であっという間にアパート前に到着。
オートから降りてホッとしました。やっぱり緊張していたみたい。
チップ無しの交渉通り50Rs。たぶんインド人相場より高めだと思うけれど
無事に家に着いたからもうOK。
夫にも12時前に無事に到着の報告。インド生活にまた新たな足跡を残した1日になりました。
放置プレーをするのは夫だけかと思っていたのですが、運転手も放置プレーとは!?