水難(後編)

翌日、床をチラチラ見ながらシャワーを使う。ちっともリラックスできないわーー。
で、やっぱり壁際から水漏れしてきたー。
あ〜ぁ、やっぱりパイプ詰まりじゃないのかも。
週末に出張者を夕食にお招きしているため、その前には直しておきたい。
ということで、お友達との予定を急きょキャンセルし、メンテナンスを呼ぶことに。
(Fさんごめんなさい。)
メンテナンスを呼ぶのに朝から3度も電話しちゃいました。
一度目の電話。「水漏れだから、プラマー寄越してちょうだい」
「マダム、ノー、イングリッシュ。ヒンディ、ヒンディ」ダメだ。まだ英語のできる人が出社してない。
しばらくしてから再度電話。しかし再びヒンディーで話してくれと。
電話の向こうで「チャイニーズ」って聞こえてくるし。チャイニーズじゃないわいっ!
しょうがないので、ヒンディー語のレッスンノートを取り出し、
「ウォータープロブレム、プラマー寄越して」とあやふやなヒンディー語で電話したら
トイレのつまりを直す先端にゴムのついたカポカポする道具。わかります?
あれをもったメンテナンスの人が来てくれた。どうやらあやふやヒンディー語が通じたらしい。
で、身振り手振りでバスルームの水漏れを伝えたら、OKと言って作業を始めてくれた。

なんとなーく気になっていたところをパコッと開けて作業開始。
で、ここが詰まって水がたまっている。というところを見せてくれた。というより、私が
どこがおかしいの?と自分から見にいってしまったのだが
「オエェーーーッ」見るんじゃなかった。と心の底から後悔した。
カポカポの柄の部分で詰まっている部分をゴンゴンとやったら、ゴゴゴゴゴッと水が流れ出した。
さらに、シャワーの水をバスタブから流しながら、今度はカポカポの部分でシュポシュポする。
しばらくそんなことを繰り返したら、詰りがなくなったようで直った。というではないか。
えー!?本当に?まぁ確かに水の流れる音がよく聞こえるようになったから、様子を見るわ。
で、もう一つ気がかりだったことを確認。
本来たまってはいけないところに水が溜まっていたから、階下の家に水漏れしたんじゃないだろうか?
悪夢にうなされるぐらい心配していたのだが、
メンテナンスの人は「大丈夫、大丈夫」と言って帰っていった。本当かしら?
まだ階下の住人から苦情は来ていないので、大丈夫だと信じたい。
今は、耳を澄ませて水の流れる音を確認しながらシャワーを浴びている。
あぁ、心安らかにシャワーを浴びられる日はくるのだろうか?