嘘のようなホントの話②

随分迷ったんですよ。この話は日本の方にしてもいいものかどうかと?
とりあえずお食事中の方は、今は読むのをやめたほうがよいと思いますです。
覚悟はよろしいですか?心してお読みください。
一度でもインドに来たことがある方なら、おそらく目にしているのではないかと思う光景。
野原というか草むらの中に向かい、片手に1リットルサイズの水入りペットボトルをブラブラ
下げて歩いていくインド人。そして、そんな草むらの中をよーく目を凝らすと
あっちにも頭が、こっちにも頭が見える。
そう、それはインド人のトイレタイム。来印前に読み漁ったインドのガイド本には
左手は不浄の手という記述。トイレの際にトイレットペーパーが使えるのはまだまだほんの一握りの人たち。
街中の公衆トイレには、トイレットペーパーなどありません。
そんなトイレには何があるかというと、バケツの水と手桶が用意してあったり、
少しランクがあがりますと、シャワーの小さいのがついています。
こんな感じに。


普段こういうトイレしか使ったことのないとあるインド人が、ある日、日本へ行きました。
日本のトイレには、トイレットペーパーがあるもののシャワーがありません。
とあるインド人は、トイレットペーパーを使ったことがないため、使用方法がわからないだけでなく
存在が視界にすら入りません。
そして、いつもどおり左手を使います。が!個室から出る前に手を洗う場所がないことに
ようやく気づきます。どうしたのか?彼なりに考えた結果の行動は?
個室の壁へ塗り塗り。いや、彼にとっては拭き拭きだったのかも。
が、そのトイレを清掃管理している方の衝撃たるや想像を絶するものだったに違いありませぬ。
えぇ、そんな悲劇が起こってしまったのは会社の独身寮。
とあるインド人とは、研修で日本にやってきた社員くん。
すぐさま寮の管理会社から総務に連絡が入り、総務経由で彼に日本式トイレの使い方というものを
しっかりきっちり説明することになったのは言うまでもありませぬ。
インド人を日本に連れて行く時には、いろいろ忘れてはならぬ説明事項がいくつもあることを
学んだ日本人社員だったのでした。